大阪拘置所での面会方法

雑記

 とある未決囚に話を聞くため拘置所で面会してきた。その備忘録を残しておく。

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面会者受付所。地下鉄都島駅から歩いて、大川の方向にある。

大阪拘置所での面会方法

  1. 7時半から整理券配布開始。死刑囚に会いたいなら(会ってくれるかは知らないが)朝は早めに。8時20分から面会の受付が始まり、整理券の順に呼ばれる。
  2. 番号札とロッカーキーを渡される。セキュリティーゲートをくぐるため、所持品や録画や録音に使えるもの(要はスマートフォン)はバッグにまとめてロッカーに入れるのが効率よいと思う。身分証がいる場合があるためそれだけは携行しておく。ちなみに番号札には「門鑑」と書かれている。かっこいい。
  3. ゲートをくぐる。私は鳴ってしまって腕時計の存在に気づいたが、簡易なボディーチェックで通されてしまった。デカい虫眼鏡のようなアレを使うこともない。大丈夫なのか?
  4. 面会者の待合室に移動する。ここでは「面会申込書」というものを書く。面会したい人の名前の漢字読みがな、間柄、自分の氏名住所電話番号、そして面会の目的など。私は被告人と赤の他人であるため間柄のところを空けておいた。目的は「取材」とした。
  5. 番号札の順に呼ばれるので申込書を出しに行く。間柄は「記者」でいいそうだ。ちなみに注意書きには、「受刑者の場合、面接できる人や回数に制限があることも」あるらしい。拘置所での受刑者といえば言わずもがな、死刑囚である。
  6. 待つ。待合室には小さいテレビと自販機が2台。金属探知機を通ったのに小銭のいる自販機が置いてあるというのは意味がわからない。
  7. 「○番さん、○号面会室にお入りください」とアナウンスされるため、直接面会室に入る。つまりドアは自分で開け閉めする。入ると、入所者と刑務官がもう待っている。待合室に「本日の面会時間15分」と書いてあったので、状況によって変わるのだろう。wikiのように必ず10分ではない。さて、面会だが、分厚いアクリル板が2枚重ねてあって丸穴も空いていないため、お互いほとんど声が聞こえない。もう叫ぶしかないのだろうけど、今回の面会は悲しい結果に終わったのでここで備忘録は終わり。

差し入れ店「丸の家」さん

 昔行った取材先で、「大阪拘置所の差し入れ屋の辛口するめが美味い」という話を聞いた。拘置所の味噌汁は薄いらしく、それを浸けて食うと美味いそうな。この話を聞いたのはこの事件である。

餃子のだんちゃん八幡筋店の店長を襲った災難(建造物侵入、窃盗)(証拠・貴重資料、食レポあります!)

 気になっていたので、お店に訪問して購入した。その差し入れ店が「丸の家」さん。

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大阪拘置所唯一の差し入れ店、丸の家。利益度外視で営業を続けている。

 そして聞けばこの店の名物である、というのがくだんの辛口するめ。

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もはや落ちてる香辛料を転用するためじゃないか、と拘置所生活を思わずにはいられない。

 この辛口するめ、一味と七味をブレンドした完全オリジナルのするめだそうで、国産にこだわっているために利益がほとんど出ないという。
 私は文房具マニアなため使っている帳簿が独特であることを指すと、やはり特注だった。拘置所から形式を指定されるためだそうだ。こういう差し入れ店は利権がずぶずぶで儲かっていると思っている人が記者のなかでも多かったりするのだが、それは昔の話。昔は差入協会というのがあって勝手知ったる所長が天下っていたわけだが、もっと儲かる民間へ行き、協会は解散。大阪拘置所にはもう1件差し入れ店があったがつぶれてしまった。徳島の刑務所にも差し入れ店があったが無くなったとのことで、かなり厳しい状況であるらしい。
 ちなみにここのHPはとても綺麗なのだが、それというのも最近になって開設したからという。

www.marunoya.com

 コロナの感染拡大で面会制限がなされ、差し入れ方法がわからない人からの連絡が殺到して対処しきれないために開設したそうだ。千枚以上写真を撮ってそこそこお値段も張ったらしい。
……雑談が長くなったが、たまには面会でもいかが?

雑記
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法廷扉の小窓より

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